2016年度卒業後のこれから③

日本体育大学 トライアンファントライオン
第58期副将
イグエ ケリー 祥一 【Shoichi Kelly Igwe】 # 44
体育学部 体育学科 競技スポーツ領域 4年生 広島三育学院高校出身

《決断》

日体大入学後は、硬式野球部に所属していた。選手人生が大きく動いたのは、1年生が終わる時だった。

「このままでは1軍では厳しい。アメフトはどうだ?」

信頼していた野球部のコーチから告げられた。野球がやりたくて日体大に入ったが、スタンドで応援する日々が続いた。部員は200人を超え、推薦入学の同期が多く活躍する中、一般入試で入部したケリーにとって1軍で活躍することは至難だった。

実際に結果も出せていない。上手くなりたい気持ちはあったが、モチベーションは低かった。そんな時に、「このままでは1軍では厳しい。アメフトはどうだ?」と告げられたのだ。

不思議と悔しさは込み上げてこなかった。そんな自分を客観的に見て、もう野球をやめた方が良いと決断した。

親元を離れ英語を学ぶために、他県の中高一貫校で野球をしていた。そのときは、自分のプレーする姿を両親に見せることができなかった。
日体大野球部で活躍して、その姿を親に見せたい。その思いが強かった分、決断には時間を要した。しかしアスリートとしてフィールドで活躍したい。アメフトで試合に出てその姿を両親に見せたい。徐々に気持ちは変わって行った。

 

《アメフト選手に》

2年生のシーズンからアメフト部へ入部した。アメフトが好きで入ったわけではない中で、いきなり厳しいトレーニングばかりで気持ちが折れそうになる。同期と過去の出来事を共有できないもどかしさ、一度他の部を退部していることで、周りから気を使われているのも気になった。でも野球から逃げたとは思われたくなかった。自分にとってはチャレンジだったから。

何度か辞めようと思ったこともあった。そんな時、同期が「真面目に頑張ったら専門誌の表紙になれる。」と言ってくれた。当時は意味がよく分からなかったが、「輝きたい」という気持ちで入部したので、そういう声がけが気持ちを前に向かせてくれた。

新しい環境にも徐々に慣れ、もっと上手くなりたいという気持ちが出てくる。春シーズンの試合に出場する機会を得て、フットボールへのモチベーションは高くなっていった。

シーズンオフにはウエイトトレーニングに励み、3年生の春シーズンから全試合スタメンで試合に出場できた。周囲の仲間とも良い関係が築けていた。そして期間限定でポジションリーダーに任命された。その経験が、自分に自信を持たせてくれた。アメフトが面白くなってきた。

 

《リーダーになる》

4年生になり、ディフェンスリーダーに推薦された。まだアメフトを初めて2年。高校からの競技経験者もいる中、なぜ自分が?と感じた。そんな時引退した4年生が「俺はケリーにたくさん救われた。俺はケリーがいいと思うよ」

と言ってくれた。そして決断した。アメフトの知識は経験者ほどないが、ムードメーカーとしてみんなを引っ張ることはできる。自分にできることをやりきろう。知識の部分は任せよう。そう思い、ディフェンスリーダーを引き受ける。

しかし最初は周りを気にしていた。周りを見過ぎていた。自分自身もアメフトを始めて2年。チームに対して言いたいこともあったが、言わないことを選択することもあった。自分に自信が持てなかったから。「自分は学ばなければならないことがたくさんある。リーダーとしてプレーが上手くなければならない。その上でリーダーとしてチームを纏め、引っ張らなければ。」

葛藤を抱えながら過ごす日々が続く。

だがこのままではいけないと感じ、自分の思いを言葉に出し続けた。一つの思いを言葉にする大切さ。一番大事だと思うことを相手に伝えることの重要性を学ぶ。仲間に自分の意志を伝え、ケリーの言葉がディフェンスチームの軸となっていく。それを実感した。

入替え戦となった最終戦に勝利し、リーダーとして最低限の責任は果たせた。

その日、両親の姿がスタンドにあった。フィールドからその姿を、ケリーはどのような気持ちで見上げていたのだろうか。

 

《卒業後の道は…》

関西の強豪実業団チームでプレーする。

チームメイトは、上位校から来た選手ばかり。感じることはひとつ、負けたくないということ。スタメンも日本代表も勝ち取る。新たなフィールドで、勝ち上がる。

同時に、グローバルな企業に入ることで、人として成長できると漠然と考えている。どんな仕事に就くかはまだ分からないが、自分の与えられた役割を遂行し信頼を得る。将来的には海外事業に携わりたいと考えている。ビジネス英語は未熟なので、猛勉強中である。

新社会人として、大きな伸びしろと大望を抱えて旅発つ。一選手として、一社会人として大きな男になって、また会える日を楽しみにしている。

 

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